兄弟姉妹の愛の距離感
兄弟姉妹の愛は夫婦の愛とも違います。
親子の愛とも違います。
愛の関係の違いは、二人の間の距離感の違いに現れます。
親子の愛の関係は、上下の愛でしょう。
その為、小さい赤ちゃんの時は非常に密接に接していますが、成人するに従って、空間的距離間は少しずつ遠くなります。
距離感と距離間の違い
「距離感」・・・目標物と自分の間との距離を正しく把握する感覚、心のへだたりがあると感じる気持ち。
「距離間」・・・二つの場所やものとの間、間隔。
「距離感」は物理的・心理的な距離、「距離間」は空間的な距離を表す場合に使います。
特に、同じ親子の関係でも、父親と娘、母親と娘、母親と息子の関係も距離感が変わって来ます。
太陽系に例えるなら、太陽が父親で、母親が地球、そして子供が月のような関係です。
月(子供)は地球(母親)と関係を持って地球を回っています。地球は月を抱きながら太陽(父親)を回っているイメージです。
もちろん、これは典型的な形を示したので有って、母子家庭や父子家庭の場合は違った形になるでしょう。
ですから、父親が息子や娘の距離感は間接的な関わりになりますので、母親と子供の距離感より少し遠くなります。
夫婦の距離感が遠ければ、父親と子供の距離感も遠くなります。
父子家庭では、父親が太陽であり地球となります。母子家庭も同じように、母親が太陽で有り地球です。
成人してからの兄弟姉妹の距離感はそれぞれの家庭の愛の強さで違いがあります。
次の夫婦の距離感について見てみましょう。
夫婦の愛は位置的には横の関係であり、相互の対等の愛の繋がりです。
お互いが引き合いながら、手を繋いで回転しているのです。
そして、手を強く引き合い抱きしめて一体となる姿です。
最も近い距離感と言って良いでしょう。
もう距離感は無いと言っていいと思います。
どんなに近くに寄って来ても受け入れられる距離感です。
子供は一つになった夫婦の周りを回るようになるので、父親と距離も近くなります。
夫婦円満な家庭が、親子の愛の絆を近く強くすることになります。
兄弟姉妹の関係はどうでしょうか。
兄弟姉妹は生まれた時期が違いますので、前後の愛の関係と言えるでしょう。
同じ親の周りを回る兄弟姉妹の関係は前後の時間差はありますが、位置的には同じであり独立して存在します。
子供が成人して独立するまで、兄弟姉妹は同じ周期で同じ弧を描きながら親の周りを回ります。
独立しても親子の関係は同じですが、兄弟姉妹は個々の周期と弧を描くようになります。
親の近くに住む子供もいれば、滅多に帰らない子供も出てくるでしょう。
また、子供が結婚して自分の家庭を持ち子供ができたなら、孫となり同じように親と祖父母の周りを回るようになります。
図のように兄弟姉妹関係は個々の親子の距離感の違いにより、回る周期と円が違いますので、距離感が近い兄弟もいれば、遠い距離感の姉妹も居ます。
やがて、両親が亡くなると、個々の子供達を引き止める求心力が無くなりますが、慣性の法則により同じ円をまわり続けようとします。
そして、子供達が結婚して、子供が生まれてくると新しい力のバランスが出来上がって行くので、それぞれが、新しい惑星を作るようになります。
上手く説明できたか分かりませんが、兄弟姉妹の関係は親子の距離感が近いほど、兄弟姉妹も親を中心に小さな円弧を描くので、兄弟姉妹の距離感も近くなります。
親子が上下の愛
夫婦が横の愛
兄弟が前後の愛
個人の空間的距離感ですが、親子の距離が1メートル程度で兄弟姉妹も同じくらいの距離でしょうか。
あなたも親との距離感や兄弟姉妹の距離感を検証してみてはどうでしょうか。
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