心の基盤を持つ人と持たない人
心の基盤なんていう言葉は日常生活では使わないと思います。
基盤とは土台、物事の基礎です。
PCの組み立てする時には、基盤と基板とも呼ばれていて、全てのパーツを載せる土台のことです。
それでは、心の基盤とはどういう意味でしょうか。
言い換えれば、心の土台、心の基礎ですね。
建築をする時に、最初に基礎工事をします。
建築物の重量に十分耐えることが出来る土台が大切だからです。
それから、上に建物を積み上げて行きます。
同じ様に、人間の心も成長しなければなりませんので、その土台が必要です。
その土台とは、14歳頃までに蓄えられた、知識、心情、意思です。
知識の基盤とは価値観とも言えます。
それまでに。教えられた道徳、教育、文化、伝統などの価値観です。
親から道徳を学び、学校で教育を受けて、地域から文化や伝統を学びます。
心情の基盤とは、「愛されているという確信」です。
親が全てを尽くして愛した心の積み重ねが、子供の心に「無条件で愛されている確信」をもたらします。
親が子供を育てる時の大切な役割は、愛しているという衣を幾重にも重ねて上げて、愛されているという確信を持てる様にしてあげることです。
親と子の絆とは、産んだから結ばれるのではなく、親が自分を誰よりも愛してくれているという確信を持つことで、絆が結ばれます。
生みの親であろうと、育ての親であろうと、この絆は同じ様に結ばれます。
意思の基盤とは、行動力というより生理的欲望を理性でコントロールできる様になることです。
2歳の子供に理性を求める親は誰もいません。
良い事や悪い事の分別できるように、親が毎日トレーニングしています。
子供は自分勝手、自己中心です。
それは、生理的欲望、食べたい、眠りたい、自由にしたい好き勝手に行動します。
当たり前の事です。
想像してみてください。2歳の子供が食事を我慢して、「お母さん先にどうぞ」とか「後片付けは僕がします」なんて言われたら、喜べますか。
違うと思います。
親が同じ事を毎日繰り返して言って、やっと少しずつ理解して行くのでは無いですか。
年と共に自分の欲望を理性がコントロールするようになっていきます。
それに伴い、行動も制御されてゆき行儀が良くなり、規則や秩序を重んじる様になります。
これが意思の基盤、基礎が出来たと言えるのです。
まとめると:
心の基盤には知識の基盤、心情の基盤、意思の基盤があります。
心が成長する為には、14歳頃までにこの3つの基礎の土台を整える必要があります。
この土台が出来ていない場合や欠けている場合には、成人してから人格的に問題が出てきます。
心の成長を阻害することがあるのです。
その為、成人してからこの不足部分を補おうとします。
知識は成人してからでも、本を読んだり学校に通い独学で身につけることが出来ます。
自分の行動をコントロールすることも、カウンセラー、研修、コーチングなどを受けて、成長できる様になるでしょう。
問題は、心情の基盤を幼少期に得ることが出来なかった場合です。
幼少期に十分な愛を受ける事ができずに、愛されているという確信が持てない人です。
愛の確信が持てないと、不安、孤独、嫉妬、恨み、疎外感、猜疑心、不信感の温床になってしまいます。
人間は知らずにこの不足した愛の確信を、親以外に求める様になるのです。
それが妻であったり、愛人であったり、同性愛者に要求するようになります。
あたかも、足りないパズルの1枚を探して埋めようとするようです。
愛の確信は心の成長に必要な生理的欲望なので、それを埋めるまでは満足しません。
人間の親である神様から「愛されているという確信」を得る事で初めて失われていた心情の基盤を得ることが出来る様になるのです。
そう言う意味で、神様=創造主を知る事が大切であると思います。
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