結婚に愛は必ず必要か
結婚に愛は必要かと聞かれれば、「もちろんです」と答えるのが普通です。
結婚に愛が必要かどうかを答えるために、まず結婚とは何かを考えましょう。
何故、結婚するのでしょうか。
繁殖のために結婚するのでしょうか。
繁殖の為なら、結婚という形でなくても良いし、特定の相手とだけでなくても、構わないことになりませんか。
かつては、王様や将軍が自分の子孫を残すために、ハーレムや大奥などを作り子孫を残そうとしていました。
さらには、エジプト時代もファラ王家では、血統を純粋に継承してゆくために近親婚をしていたし、ヨーロッパでもハプスブルク家で繰り返された血族結婚はよく知られています。
日本でも、明治の頃は、明治民法の「結婚保護政策」により結婚率を上げました。
これは家父長制度を武家社会から庶民まで広げたことにより、女性に取って結婚とは生きるための就職であり、結婚しないという選択肢は無かったようです。
ですから、当時の結婚は個人の自由意志よりも、家と家の結びつきが優先されるため、社会が率先してお見合い結婚を薦めてきたわけです。
そのため、日本は皆が結婚する皆婚社会になったわけです。1990年当時の生涯未婚率は5%以下であったようです。
戦後、家父長制度がなくなってゆき、お見合いが衰退し、自由意志による恋愛結婚が急速に増えてきてきました。
経済的理由や社会的制限が無くなれば、人間は自由を求める欲望があるので、結婚も自由意志による自由な結婚を求めるようになります。
このように、本来の結婚とは、自由意志により結婚相手を自由に選択することを求めるようになります。
要するに好きな人と結婚できるという事が最高の幸せであるいうことです。
しかし、逆に離婚率は0.63%から、35%へ上昇してしまいました。
これは自由意志による恋愛結婚は、離婚するときに国や社会から何も制限されることがないので、自由意志で自由に離婚できるからです。
昔と現代の結婚環境の違いをまとめると以下のようになります。
理想の結婚環境も追加しました。強制的結婚は誰も望まないので、自由意志の結婚を選択すると、高い離婚率が問題となります。
結婚は人生の目的を完成するためです。
なぜ、結婚するのでしょうか。
結論からいうと人生の目的を完成するためです。
人生の目的は、愛の完成者であるとお話しました。
愛の完成者とは無性の愛の完成者です。
無償の愛は子供を持つことにより心が成長して完成します。
夫婦の愛を見える形にしたのが子供です。
夫婦が結婚する時に愛がなければならない理由
愛する人の子供が欲しいと思うのは、自分が感じている愛を形にしたいからです。
愛は見えないし、二人の心が通じ合って出会える感情です。
この見えない感情を見てみたいし触ってみたし味わってみたいのです。
例えば、海外に行って、とても美味しい料理を食べたとしましょう。
その感激をなんとか友人に伝えたいのだけど、言葉では表現できないでしょう。
自分が食べたのと同じ料理を再現して、食べさせてあげることで、自分の感じた喜びを100%伝えることができるわけです。
同じように、夫婦が感じている愛の心情を表現する方法が、子供を作ることで具現化されるのです。
ですから、親は子供を大切にして、愛するのです。それは自分愛情そのものだからです。
夫婦の関係が悪くなっても、子供は結婚した当時の二人の愛を持って生まれてきているので、子供に対する愛は変わらないのです。
もし二人が結ばれた時に、二人りの関係に愛情が無いとすれば、この子供はどのような存在になるのでしょうか。邪魔になってしまうのです。
妻の連れ子に義父が虐待をしたというニュースを聞くたびに、愛情の大切さを感じます。
恐ろしく無いでしょうか。親の愛が受けらえずにいる子供ほど可哀想な存在はありません。
ですから、結婚する時には必ず愛が存在しなければならないのです。
次のトピック
19. 家族の中心が愛である理由
20. 親と子ってどういう関係
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